末期がん患者と看護師 末期肺ガンの患者を担当した経験
病院に来られたときは、すでに末期がんで、治療をするのが難しい患者さんを担当するということは少なくないことではないでしょうか。働き始めて間もない看護師の場合はとくに、どのように対応したらいいのかと困ることも多いと思います。
がんの患者さんは増えていますので、末期のがん患者さんの担当になったとき、ほかの看護師はどのように対応をしているのかを知っておくことはとても参考になります。今回は、末期の肺がんの患者さんを担当した看護師の体験談を紹介します。
末期の肺がんの患者さん
看護師をやっていて辛かったことは、就職してはじめて患者さんが、亡くなられたとき、そして、その方に対して何もできなかったという思いがあったことです。その患者さんは、末期の肺がんのかたでした。あちこちに転移されていて、治療は難しい状態でした。
体を拭くのも、着替えも痛みを伴われるような状態でした。私自身働き始めたばかりのころだったため、清潔ケアをするのも、処置をするのも手間取ってしまい、なかなかスムーズにできず、患者さんに負担をかけてしまっているなと思っていました。
しかし、その方は優しい方で、私が働きはじめで手一杯のことを分かっておられ、私が休みに入る前には、ゆっくり休んできてね、と優しい言葉をかけていただいてました。
そして、その後、あまり長くない期間でその方は亡くなられました。入院当初は、家で愛犬が待っているから、帰らないとと言われていたのですが、その後少し動くだけでも痛みを伴いはじめ、食欲がなくなり、だんだん弱っていかれ、亡くなられてしまいました。
看護師をしている限り避けられないもの
私は、まだまだ、できないことばかりで失敗の連続の毎日でした。そして怒られることも度々でした。自分ができていないことを自分自身が一番よくわかっており、ふがいなく思っていました。
そんななかでその方が亡くなられたので、自分はいったい何のために看護師をしているのだろうと思いました。私は、患者さんに、負担をかけてしまっていたのに、患者さんのほうが、優しい言葉で私を支えてくれていました。
私たち看護師にとってはたくさんいる患者さんのなかの一人ですが、家族にとっては、たった一人の大切な家族です。その家族の悲しみも、そのときにはじめて目にして、余計に落ち込みました。
その後も、もちろん患者さんが亡くなられることは、たくさんあります。患者さんが亡くなられると、やはりショックですが、看護師をしている限り避けられないことであり、引きずってばかりはいられないようになりました。
辛い経験から得るものがある
働きはじめて、やはり、最初に患者さんが亡くなられたときはとても辛く、それは忘れられないものでした。それは、亡くなられたことも辛かったのですが、自分自身が、その人に対して何もできなかったという思いがあったことが辛かったです。
そのときの患者さんには、どんなに自分が辛いときでも、人を支えることができることを教えてもらいました。たとえ、痛みがやわらげられなくても、熱が下がらなくても、言葉をかけること、不安を聞くことでも、その人の支えになることができることがあることを教えてもらいました。優しい気持ちは伝わるものだと思いました。
その後、その経験は、私を少し強くしてくれました。あいかわらず、失敗も多く、処置に手間取ることも多いですが、私は、人一倍患者さんと話をして、話を聞くことにしました。そのことにより、その人が求めていることが少しわかるようになりました。ありがとうと言われる機会も増えました。
立派な看護師になるためにやるべきこと
看護師であれば、誰もが経験する患者さんの死ですが、その経験はとても辛いものです。患者さんとの関わりが深くなればなるほど辛くなります。
けれど、その経験は、看護師にとって必要なものであり、その経験が教えてくれることもたくさんあります。それを1つ1つ乗り越えることによって、少しずつ、看護師は看護師になっていくのではないかと思います。
看護師をしていると、人間関係や、業務の大変さ、夜勤の大変さなどいろいろな辛いことがあります。けれどやはり、一番辛いのは、人が亡くなったときであると私は思います。亡くなられてしまうと、もう後戻りは二度とできないので、その前に、その人のためにできることを少しでもできたらいいなと思い過ごしています。
サイト管理人より
がんは、場所によっては早期に見つけることができず、違和感を感じて病院を受診したときには、すでに運悪く末期がんだったということもあります。末期がんであるという事実を受け入れられず、うつになってしまったり、自暴自棄になってしまう患者さんもおられます。
最近では、在宅での緩和ケアに切り替えるかたもおられますが、なかなか最後まで自宅にはいられないのが現状としてあります。やはり、患者さんの状態が悪くなっていきますので、ご家族が心配して、入院を希望されるケースが多いです。
看護師は末期がんを患った患者さんの対応をすることが多いですが、このようながんのターミナル期にやるべきことは、基本的には「肉体的・精神的苦痛を和らげてあげる」ということです。
つまり、今回の体験でもあったように、「言葉をかけること、不安を聞くことでも、その人の支えになること」をして、患者さんの生活の質を少しでも高くしていくということです。
- 患者さんやご家族がどのような治療を望んでいるか確認する
- 患者さんの健康状態や精神状態のチェック
- 苦痛緩和
この3つの流れで、薬の副作用や息苦しさなどの肉体的な苦痛であったり、孤独感や恐怖などからくる精神的な苦痛を和らげます。
担当していた患者さんが亡くなることは辛いことですが、精一杯の看護ができて、患者さんも心残りがない状態にしてあげることができたら、看護師としてやるべきことはできたと考えていいのではないかなと思います。
がんの患者さんはどんどん増えていますので、がん患者のケアがしっかりできるようになると、看護師として自信をもって働くことができるようになります。病院によっては、最先端の医療を使っているところや、看護師のスキルアップを手厚くサポートしているところもありますので、キャリアアップを希望する場合は、転職サイトの担当者に相談してみると、希望のキャリアに近づけます。
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